お役立ち情報・vol6

「予算」と「需要」の板挟みはもう終わり。
予算計画を調達計画に反映するデータドリブン調達の新常識

目次

  1. 第1章:なぜ「過去データだけの需要予測」では、板挟みが終わらないのか?
  2. 第2章:『予算・戦略』×『過去データ』=真のデータドリブン調達
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予算計画を調達計画に反映するデータドリブン調達の新常識

「今年の予算は厳しい。とにかくコストを抑え、在庫は極⼒持つな」と指⽰する経営・経理部⾨
「⽋品だけは絶対に避けたい。需要があるのに、モノがなくて売れない事態は最悪だ」と訴える営業・購買部⾨

この両者の間で板挟みになり、「いったい、どうすればいいんだ…」と頭を抱えている調達部⾨のマネージャーやご担当者様は、決して少なくないでしょう。この「予算」と「需要」の終わらない綱引きは、仕⽅のないことなのでしょうか?いいえ、もはや過去の話です。会社の「意思」をデータとして反映させ、全部⾨が納得する最適解を導き出す──そんな「データドリブン調達」の新常識が、もう始まっています。

なぜ「過去データだけの需要予測」では、板挟みが終わらないのか?

需要予測と⾔えば、多くの場合「過去の販売実績」を基礎に、未来の販売数を予測する⼿法を指します。これはもちろん、勘や経験だけに頼るよりは遥かに優れた、データ活⽤の第⼀歩です。しかし、過去は未来をそのまま映す鏡ではありません。過去の実績だけに基づいた需要予測には、決定的に重要な視点が⽋けています。それは、「今年、会社としてどうしたいのか」という未来に向けた“意思”です。

例えば、
新商品の投⼊: 「今年は、この戦略商品を主⼒として、去年より20%多く売るぞ!」
販売促進の強化: 「この既存商品は、Web広告の予算を倍増させ、販売数を1.5倍にするぞ!」
商品の終売: 「この旧商品は、在庫限りで販売を終了し、スムーズに次期モデルへ移⾏させよう」

これらはすべて、未来の需要を⼤きく変動させる、会社や組織毎の明確な「戦略」であり「予算計画」です。過去データだけの需要予測は、こうした会社の“意思を⼀切反映できていません。だからこそ、予算計画と予測結果が乖離し、「その予測は現実的じゃない」「予算を無視している」といった部⾨間の対⽴を⽣み、永遠の板挟みが終わらないのです。

『予算・戦略』×『過去データ』=真のデータドリブン調達

では、どうすれば会社の意思を反映した、精度の⾼い予測ができるのでしょうか。
最先端の需要予測購買クラウドサービスが実現する「新常識」は、⾮常にシンプルです。それは、過去データから導き出した予測値に、今年度の予算や販売戦略を「補正値」として加味するというアプローチです。

Step 1:ベース予測の作成
まず、過去の販売実績データから、統計的に最も確からしい「ベースとなる需要予測値」を算出します。

Step 2:予算・戦略情報の「反映」
次に、そのベース予測に対して、「販売強化商品は予測値を+20%」「プロモーション縮⼩商品は-10%」といった、事業計画や予算の数値を「補正情報」としてシステムに反映させます。

Step 3:実⾏可能な「最終予測」の完成 これにより、「過去の実績」と「未来への意思」が掛け合わされた、全部⾨が納得できる、実⾏可能な需要予測が完成します。
この戦略が反映された予測値に基づいて調達計画を⽴てることで、初めて「予算の枠組みの中で、機会損失を最⼩化する」という、これまで不可能と思われた⽬標の達成が現実になるのです。

対⽴の「綱引き」から、協⼒の「協奏」へ

この仕組みがもたらす最⼤の価値は、単なる予測精度の向上だけではありません。これまで⽴場が異なり、意⾒の統⼀に時間がかかった経営・経理部⾨と、営業・購買部⾨が、同じ「データ」という共通⾔語で対話できるようになることです。「なぜこの発注数が必要なのか」という問いに、誰もが納得できる客観的な根拠を持って答えられるようになります。

「予算」と「需要」の終わらない綱引きは終わり、全社が同じゴールを⽬指して協⼒し合う「協奏」の状態が⽣まれるのです。部⾨間の協⼒の元、より戦略的で前向きな業務に集中する。そんな新しい調達の形を、始めてみませんか?

参考情報

MPSEYES(需要予測クラウドサービス)では、企業や商品毎の予算を考慮した需要予測支援のサポートを近日サービスリリースを予定しています。また安全在庫も考慮した定量発注⽅式の⾃動計算や定期発注をサポートする機能まで。多くの機能で、データドリブンな調達業務の実現⽀援をしています。
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